インプラントIMPLANT
インプラント治療について
インプラント治療とは、歯を失った箇所に人工の歯根(インプラント)を埋入し、失った歯を補う治療法です。
従来は、歯を失った治療法としてブリッジや入れ歯が一般的でしたが、近年はインプラント治療を希望される患者様が増えています。
歯は、目で見える部分の歯と、それを支える歯根から成り立っています。歯を失うということは、それを支えている歯根も失ってしまうということです。
差し歯は歯根が残っている状態で行う治療であり、インプラントは抜歯が必要になった時(歯根がない)に行う治療になります
インプラント治療の特徴
1.自然な咬み心地
入れ歯と異なり顎の骨と人工歯根が結合されているので、入れ歯のような違和感が少なく、健康な歯のような自然な咬み心地を取り戻すことができます。
2.自然な見た目に
質感に優れたセラミック製の人工歯は、周囲の歯と遜色のない自然な見た目に仕上がります。
3.健康な歯に負担がかからない
ブリッジや入れ歯と異なり、抜けた歯の周囲にある歯に負担をかけないため、健康な歯が損なわれることがありません。
インプラント治療の流れ
STEP1 カウンセリング
治療を始める前に、インプラント治療についての正しい情報を知っていただきます。
どのような治療法で、どのような手術内容となるのか、治療期間、治療費用などはもちろん、一般的な手術の成功率や起こり得るリスク・デメリットなども包み隠さずお伝えします。
その際インプラントだけでなく、他にはどのような治療が可能なのか、詳しく説明を行い、患者様のご希望に合った治療法を選択していただきます。
少しでもご不安や疑問があればご遠慮なくご質問ください。
ドクターに聞きにくい場合はスタッフに聞いて頂いても大丈夫です。小さな疑問が大きな不安につながってしまうこともあります。
カウンセリング時間は患者様によって異なりますが、目安として30分~1時間とお考えください。
もちろん、カウンセリング時間外でもご質問があれば、その都度聞いて頂いても大丈夫です。
インプラントについて十分な知識を得ていただいき、改めて手術に挑む意思がかたまった後、治療のための術前検査に入ります。
STEP2 術前検査
インプラントは顎の骨に立てるため、神経や血管を傷つけるリスクを回避しなくてはなりません。
どんなに経験を積んだ歯科医師であっても、適正な検査なしで行えば、神経や血管に思わぬ損傷を与えてしまうでしょう。
そのため、すべての患者様に術前精密検査を受けていただきます。患者様それぞれで神経や血管の場所、骨の厚さはミリ単位で異なっているためです。
一刻も早いインプラント手術をご希望の患者様もいらっしゃいますが、納得できる安全性の高い治療のために、何卒、精密検査へのご理解とご協力をお願いいたします。
術前検査では、歯科用CT・3Dシミュレーション(Simplant)・サージカルステントです。
また、他にも歯周病や虫歯、噛み合わせのチェックなど、インプラントをより長く快適にお使いいただくための精密検査も行います。
STEP3 治療計画
検査結果をもとに、治療計画を立てていきます。
この際、具体的な治療の計画、流れについてご説明しますので、インプラントに対する疑問点や不安点はすべてお話しください。
外科手術ですので、ひとつひとつ不安をきちんと取り除いてから治療に望みましょう。
サージカルガイド
サージカルガイドとは、インプラント手術用のマウスピース型装置です。
ドリルを固定する穴があいているため、歯肉を大きく切り開く必要がなく、インプラントを埋入する位置や深さ、角度のズレをほぼなくすことができます。
安全性への配慮に加え、インプラント治療の精度向上のため、当院ではサージカルガイドを導入しております。
STEP4 インプラントの手術
治療計画をもとに、いよいよインプラントの手術を行います。当日はできるかぎりリラックスした状態でお越しください。
インプラントは1回法と2回法の2種類あります。インプラント周囲の骨がしっかりとしている場合は1回法の場合が多く、周囲の骨が柔らかい場合や不足している場合は2回法を選択する場合があります。
治療計画説明時に詳しく説明致しますので、ご安心ください。
無痛下にて行うため、局所麻酔を十分行い、歯ぐきを切開し、骨にインプラントを埋め込んでいくのですが、所要時間は本数によって左右されます。
一般的に処置時間は30分~1時間程度とお考え下さい。
一次手術を終えてから骨の状態に応じた治癒期間をおき、埋め込んだインプラントと骨の結合が確認します。
2回法の場合はその後2次手術(頭出し)を行います。
この間、ご希望であれば仮歯を取り付けられるケースもあります。一度ご相談ください。
インプラント治療の完了と治癒期間の目安
インプラント治療は、ブリッジや入れ歯とは異なり、数か月かけて行われます。
歯ぐきの治癒やインプラントと骨の結合を確認するため、早くても治療期間は全行程を終えるまで数か月、手術内容や術式方法によっては半年以上かかります。
治療期間は、手術前の骨の状態なども関係するため、当院では、ご自身の場合はどのくらいの期間がかかるのか、検査を行ったうえで事前にご説明しています。
インプラントの相談では、CT撮影を行ったうえで、可能な治療法や大まかな治療期間、費用についてお話していますので、お気軽にご相談ください。
治療の前に知って頂きたい、インプラント治療のリスクについて
インプラントのリスクに関しては、メディアでも言われていることもあり、皆様とても心配され、気にされていることかと思います。
インプラントのリスクに関してお話すると、
1.人為的ミス
2.インプラントが定着しない(骨と結合しない)
3.インプラントが長く持たない
があげられます。
他には、全身疾患をお持ちの方や特定の薬を服用されている方では、インプラントができない場合があります。
最も恐ろしいリスクについて〈人為的ミス〉
CTを使いしっかりと治療計画がなされていないことによるミス、手術中に起こるリスクが最も大きなリスクとして存在します。この原因は、診査診断のミスであり、治療技術の不足です。
下顎の場合、下槽管という太い神経や血管がある部位があります。インプラント手術時、神経や血管を傷つけてしまい、神経麻痺などが起きるリスクがあります。
また上顎の場合、上顎洞と呼ばれる骨の空洞まで突き抜けてしまい、炎症を起こすケースも報告されています。
これらは、本来であればCTを用いてしっかりと血管や神経の位置を立体的に確認した上で、安全な位置と適切なインプラントを決定し、手術に当たらなければいけなかったところを怠った「人為的ミス」だと考えられます。
人間が行う以上、100%はありませんが、当院の症例では一度も起きていません。
治療技術の不足によるミス
治療計画がしっかりなされていても、インプラント手術時にはもちろん技術が必要です。
例えば、ドリルで骨を削るときには熱が発生するので、注水しながら行いますが、注水で冷えるより先に治療をすすめると骨が熱で死んでしまいます。
また、インプラント手術時に、使用するドリルの方向を間違えると血管を損傷して出血する可能性があります。
インプラントは多くの歯科医院で行っていますが、その治療技術や設備、経験は本当に幅広いものがあります。
歯科医師免許を持っていればだれでも同じだろうと思われる方もいらっしゃいますが、大学では、インプラント技術はほとんど学びません。
どの歯科医師も歯科医師免許取得後に本格的に勉強するのです。
インプラントはメリットも大きいですが、技術がない場合にはリスクが大きい治療法です。
技術と経験があり、信頼ができると思った歯科医師から治療を受けることを強くおすすめします。
どんな名医でも起こり得るについて
〈インプラントが定着しないリスク〉
インプラントは、インプラント体のチタンと骨が結合する(オッセオインテグレーション)ことでしっかりと噛める様になります。
インプラントの手術後、インプラントと骨が結合を待ち、被せものを入れますが、3%程度の確率でインプラントがくっつかないことが世界的な研究・論文で証明されております。
これは、当院でも起こりえます。
原因は、くっつく前に大きな力がインプラントにかかったり、菌の感染や喫煙など様々ですが、再度インプラント手術を行うことで対応できます。
インプラントが定着しないことは、どの歯科医院、どの大学病院でも起こりえます。
最も大事なことは、包み隠さず、事前に説明をしっかりしてくれること、万が一、残念ながら定着しなかった際には、真摯に対応してくれる歯科医院での治療をおすすめいたします。
インプラントが長持ちしないリスクについて
〈インプラント周囲炎(インプラントの歯周病)〉
インプラントはむし歯にはなりませんが、天然の歯と同じく、歯周病にはなります。
インプラント治療が終わったから大丈夫ということはなく、残っている自分の歯とせっかく治療したインプラントを失わないうように、ケアを行う必要があります。
インプラントが歯周病になると、天然の歯の場合と同じ様に周りの骨が少しずつ溶けていき、やがてインプラントが露出し、抜けてしまいます。
インプラントが長持ちしないリスクについて
〈インプラントの破損・ゆるみ、被せものの破折〉
天然の歯は強い力に対して痛みを感じたり、歯の根に【歯根膜】というクッションがありますが、インプラントにはそのクッションがないため、強い力に「がまん」してしまいます。しかし、あまりにも強い力が加わるとインプラントでさえ折れてしまいます。
インプラントに強い力がかかると、、、
1.インプラント体が折れる⇒リカバリーに半年~1年
2.被せ物が壊れる⇒リカバリーに2回来院、3週間
3.被せ物のジョイントが緩む⇒リカバリーに1回来院、20~30分
なるべく、1・2にならないように被せ物のジョイントが緩むことで、インプラントを守るための機能が備わっています。
また、寝ているときに生じる歯ぎしりは、日中のコントロールされている力とは異なり、無意識にとても強い力が発生しています。
そのために、インプラントや支えている顎の骨に負担がかかり、被せものやインプラントが破損する場合があります。
歯ぎしりがひどい場合は、インプラントを入れていなくても、天然の歯も同様に破損する可能性があるので、歯科医院にてナイトガード(マウスピース型の歯を守る装置)を作成してもらい、就寝時に歯を保護する必要があります。
インプラントがちゃんと定着して上部構造が入り快適に使用してからも、その後きちんと手入れができなければ、インプラントを維持し続ける事はできません。
インプラントをするということは、何か原因があって歯を失うという失敗を経験しているハズです。でも、痛くないから・調子がいいからといってお手入れを怠っていると、せっかく費用をかけたり、手術をしたりしても、再び手に入れた歯を失うことになります。
インプラントの調子が良くても、ちゃんと主治医に定期的に見てもらったり、自己流ではなく担当衛生士に教わった磨き方での歯磨きが大事ですので、安心しすぎないようにそれを守り続けてください。
これはインプラントだけではなく、大事なご自身の歯においても最も重要なことです。どのくらい持つかはあなた次第なのです。
